第1回会報 平成12年10月22日発行


あいさつ

 殺伐とした人間社会の犠牲になっている動物。その動物達の尊い命を一匹でも救いたい。人間と動物が共生できる、潤いある心優しい社会を作りたい。そんな思いで「V.O.V」を発足致しました。現実、日本は先進国でありながら動物達を取り巻く環境は大変劣悪な状況で、保健所に保護及び引き取られる犬や猫、動物の虐待や捨て犬捨て猫は跡を絶たず、心無い飼い主のために毎日尊い命が失われています。そのような中で、保護した動物の里親を紹介して頂いた方々、里親になって頂いた方々、また賛助会員として活動して頂いている方々その他大勢のこの活動に賛同して頂いている方々には感謝の念が絶えません。私達ひとり一人では非力な力も大勢の人が集まれば大きな力になる事を実感しました。私達は、今年8月に市長と面談する機会を得、市民と動物が平和に共生できる市を創造していただけるよう直訴しました。一市民ではどうしても行うことが難しいことなどを少しずつではありますが市や県にお願いし行政面からも応援を頂ければもっと大きな力になることと思います。このように皆様のおかげで「V.O.V」の活動も活発になってきました。これを追い風に更に多くの方々からご支援を頂けるよう「V.O.V」を紀北支部・紀南支部に分割し更なる発展を目指し努力していこうと思っています。今後も保健所に保護された犬の里親さがし、里親に出した後の犬の家庭での状況確認、無料しつけ勉強会の開催、啓発イベントの開催、適正な繁殖(制限)の推進、法律や条例に基づいた飼育の推進等様々な活動を通し一人でも多くの方に命の大切さや尊さを感じていただき、延いてはこの活動がより良い社会の構築の一助になればと考えております。

V.O.V代表

会員規約

《設立》
2000年2月 ボランティア団体として設立。
《目的》
本会は1匹でも多くの不幸な犬や猫を減らし、人間と犬と猫が共生できる社会を目指し、適正に飼育していく為の意識向上を目的とする。
《活動》
目的を達成していく為に次の活動を行う。
1. 家庭犬としてのしつけ勉強会と共に飼い主の意識向上。
2. 保健所で殺処分される動物に対する人間としての意識改革。
3. 拾った、保護した犬や猫の里親さがし。
4. 飼い犬、飼い猫への避妊、去勢手術の推進。
《会員》
本会の会員は賛助会員、しつけ勉強会会員により構成される。 本会の目的に賛同して入会し、本会の活動に積極的に参加できる者。本会の活動を営利目的としない者。
《会費》
会費は定める年会費(賛助会員は毎年4月)、しつけ勉強会参加費は毎月月初めに納入しなければならない。
ボランティア賛助会員 年会費 \3,000-
しつけ勉強会会員   年会費 \1,000-
しつけ勉強会参加費  1頭につき1ヶ月(4回) \1,000- ※ 但し、初回は日割りとします。 ※ しつけ会員に対する規約は別紙。
募金箱は各開催日に随時設置
《会報》
年2回を予定。
《総会》
月1回を予定していますが会場及び会場使用料により変更の場合があります。


会計報告

<入金>

賛助会員入会者37名

37,000

しつけ勉強会参加費用

27,750

Tシャツ、ペット用品販売

29,500

小計

94,250

寄付・募金

42,176

合計

136,426


<支出>

会議室レンタル代(4.23・10.22)

4,600

事務材料費(コピー・PCインク・切手等)

26,379

Tシャツ、ペット用品製作材料費

48,143

保護犬の治療代

3,071

合計

82,193

期日・平成12年4月23日(日)〜平成12年10月16日(月)


犬猫、保護及び譲渡報告

平成12年3月より和歌山保健所との連携と会員の保護により以下の大切な命を救うことができました。
譲渡済 保護中
V.O.V保護 犬 9頭(成犬も含む) 猫 2頭
和歌山保健所  犬29頭 8頭
上記以外にも保健所に大型、成犬が保護されていましたが保健所の職員の方々のお考えもあり、V.O.Vトレーナー宅で保護をしました。後日、飼い主が見つかりましたが、V.O.Vでの保護がなければ殺処分されていた旨を伝えましたが反応がないという悲しく怒りを憶えることもありました。



平成12年10月11日(水)慰霊祭 和歌山保健所にて

私達は水曜日には気が重くなります。なぜなら殺処分の日だからです。私達は毎週願いをこめ手を合わせます。殺処分された動物達の慰霊祭にV.O.Vとして参加させて頂きました。そして、命の尊さを再確認させられました。年間1,100頭にのぼる動物達が殺処分されています。 殺処分される命を救うために皆様の力を必要としています。



里親無料しつけ勉強会・開催

平成12年10月8日(日)・15日(日) 3月より譲渡された「犬」に対し、しつけ勉強会を開催しました。あいにくの天候でしたが多数の方々が参加して下さいました。初日は飼い主さんだけの講習を行い2日目は犬を連れてのトレーニングをしました。 初めて自分の愛犬の兄弟に会える楽しみ、他の方の愛犬を見て、皆さんお話もはずんでいらっしゃいました。そして皆さんのトレーニングを受けられるときの真剣な顔、その姿が私たちにはうれしく感動させられるものがありました。



トレーナーからの一言

V.O.Vの一員として里子に出した仔犬達が、優しい飼い主さんのもとですくすくと育っているのを見ることができて、本当に幸せでした。 2回に分けて行ったトレーニングにつきましては皆さんとにかく一生懸命で真剣に受けて下さり私も至らぬ点が多かったことを反省しつつとても嬉しく充実した気持ちでいっぱいです。今回のしつけ勉強会では、知っているようで知らない犬の本能や習性、生理から勉強して頂き、先ず「犬」とはどういうものかから入っていきました。そして基本的なしつけについてお話させて頂きましたが、一様に「今まで思っていたことと違う」という飼い主さんの意見が多かったように思います。「犬のしつけ」とは何も難しいことではありません。飼い主と犬との楽しい生活を送るために不可欠なコミュニケーションをとるための一歩です。日常的なことにちょっと気をつけながら「こうしなきゃいけない、あれはダメ」というよりも、まずは一緒に遊びましょう。いろいろな触れあいの中で"お互いの言葉"というものがわかりあえてきます。そうすると今まで以上により楽しく幸せな犬との生活をすごせられることでしょう。



犬、猫の基本的な飼育・管理について

  初回の会報にあたり、先ず基本に戻るべく飼育、管理について保健所から市民に向け出されている啓発広告に基づき記載させて頂きます。

<飼い主の義務>
〇飼育しようとする動物の習性等を正しく理解して飼うこと。
犬 ・・本来群れで狩をする動物なのでリーダーを必要とするため私たちが、リーダーになりましょう。
猫・・散歩の必要がないので気ままに活動します。外の世界を必要とすることなく小さな世界だけで満足するので部屋の中だけで飼育できます。

〇最後まで責任を持って飼うこと
飼い方、(マナー)を考えると糞尿問題や事故も自ずとなくなります。家族の一員として病気の時も面倒をみてあげて下さい。治らないことを理由に捨てたり、保健所へ連れて行くような事はしないで下さい。飼い主に看取られる事が動物には最高の幸せなのですから。

〇犬猫の繁殖制限に努めること。
繁殖を希望しない場合は獣医師と相談して、去勢、不妊手術をし、制限の措置を行って下さい。 繁殖制限で飼い主のいない犬猫が減れば、 1. 都道府県で引き取られる犬猫が少なくなる。 2. 他人に与える被害の減少(糞尿・なき声)。 3. 人と共通する伝染病・ノミ・外部寄生虫の広がりが減少。

〇動物による感染症の知識を持つこと。
狂犬病は、昭和31年以降、発生はしていませんが、国際交流の盛んな現代社会において、いつ日本に侵入してきても、不思議でない状況です。万が一の発生、流行を防ぐために、@犬の登録A毎年一回の狂犬病の予防注射は法律で義務付けられています。感染症の予防接種は獣医師と相談し、接種して下さい。 接種方法 狂犬病  毎年春に行政が行う各場所での接種。 又は獣医師に連れていっての接種。 感染症 個人的に獣医師に連れていっての接種。 フィラリア  獣医師に処方してもらった内服薬(5月〜12月) 毎月

〇動物の所有権を明らかにするための措置を取ること。
登録は犬の生涯1回です。所有権を明らかにするということは、その動物に対して責任を持つということです。登録は、都道府県によって異なりますが、保健所及び市役所で行っています。 獣医へ行って登録と狂犬病の接種を同時にすることもできます。 個人で行いやすい方法で登録してください。登録をすると鑑札が交付されますので首輪等につけておけば迷子になった時にとても役に立ちます。


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